ものを作っている職人に惹かれるのは、僕がエンジニアだったことも関係しているのだろう。持てる知恵と技術を駆使してよりよい製品を作り出す。そんな職人たちの姿には「ものづくりの精神」と呼べるものが宿っている。
 

ハサミを作る工場で豪快に火花を飛び散らせる職人。細かい鉄の粒子が服や壁を黒く汚している。(インド2016)
 

華麗な手さばきでロティーの生地を薄く引き延ばす職人。まるでイタリアのピザ屋のようだ。(インド2016)
 

木彫の家具を作るムスリムの職人。細かい彫りが特徴だ。(インド2016)
 

自転車部品の製造工場。鉄パイプを高温の火花で溶接する。(インド2016)
 

時計を修理する男。片目にはめ込むタイプの拡大鏡は世界の時計職人に共通のスタイルだ。(インド2015)
 

素焼きの水瓶を昔ながらのやり方で作る。ヘラを使って表面を滑らかにしている。(インド2006)
 

大きな金槌を振るう金物職人。痩せているが力はとても強い。(インド2015)
 

小さな工場でサンダルを作る男。刃物をあごで支えながらカットしていく。(ミャンマー2013)
 

ミャンマーの仏教徒は必ず一度は出家する。その得度式で使う特別な日傘を作る職人。(ミャンマー2013)


マンダレーには、大理石を材料にして仏像を彫る工房が集まる一角がある。職人たちは顔や体を大理石の粉まみれにして働いていた。(ミャンマー2013)