インドの床屋さんで飼われている犬が、えらいハンサム犬だった。路地裏に寝転がっている薄汚れた野良犬たちとは違って、毛並みもつややかで、顔にも気品がある。青一色の店内も趣があった。

 

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 しかし実際には、インドで「きれいな犬」を見るのは稀だ。だいたいの野良犬は薄汚れて、くたびれて、すっかり風景の一部と化している。ちょっとした隙間があれば、そこに入り込んで昼寝をして、ときどき近所の人がくれる残飯を食べて生きている。特別にかわいがれることもなく、追い払われることもない。そうやって日々、命をつないでいる。

 

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india18-82397あまりにも丸くまるまっていたので、座布団か何かが落ちているのかと思ってよく見たら、野良犬だった。寒いのだろう。インドの野良犬は大変だ。

 

india18-75384インドの聖地バラナシには多くの野良犬がいる。生まれたばかりの子犬が、よちよち歩きでガート(沐浴場)への階段を下りていた。この子は厳しい生存競争を生き抜いて、一人前の野良犬に成長できるんだろうか?

 

india18-22331聖地バラナシの安宿では「部屋の窓は絶対に開けるな。窓から猿が入ってきて、食べ物を盗んでいくから」と釘を刺された。電線をするすると渡っていく猿たちの姿を見ると、それが冗談などではなく、本気の警告だと理解できる。インドのサルの身の軽さ、ハンパないからね。

 

india18-00623インドの猿は小さな盗賊だ。その身軽さを武器に、街のあちこちに出没し、市場のトマトや雑貨屋のスナック菓子をかっぱらって食料にしている。街の人も木の棒を振り回して追い払ってはいるのだが、神の化身(ハヌマーン)でもあるので、殺すわけにもいかない。仲良く喧嘩しながら共存していくしかない。

 

india18-48234インドの街中で飼われている山羊が、風景に溶け込んでいた。山岳地帯に適応した山羊は、街中でも「高いところ」に登りたがる習性があるようだ。台車の上にのってご満悦の様子だ。

 

india18-25745生まれたばかりの子猫が、古道具屋のショーケースの上をそろりそろりと歩いていた。売られているのは、古い腕時計やコンパス、船の模型など、アンティークとしての価値はなさそうなガラクタばかりだが、そういうものでもちゃんと買う人がいるというのが、インドの不思議なところだ。

 

india18-12672インド南部タミルナドゥ州の漁師町で、野良猫が魚のおこぼれをもらおうと忍び寄ってきた。どうやら鶏とヒヨコも同じエサを狙っているらしい。全身で警戒感をあらわにした猫の姿がかわいかった。

 

india18-79976インド人にとって牛は特別な動物。ヒンドゥー教徒は牛を「神様の乗り物」として大切に扱う。もちろん牛肉を食べるのはタブーだ。中には仔牛を我が子のようにかわいがる人もいる。牛も猫と同じように首元を撫でられると気持ちいいらしい。仔牛は安心しきった顔で、その身をあずけていた。

 

india18-12602インド南部チェンナイのカラフルな路地裏を、着飾った牛を連れた男が歩いていた。「聖なる動物・牛に寄付をして功徳を積みましょう」と呼びかけ、笛を吹いて人々に祝福を与えるのが彼の仕事だ。物乞いと芸人の中間のような存在だろうか。

 

 

※ 講演会「旅と写真で生きていく」+「写真教室ステップアップ編」を9月9日(日)に渋谷で開催します。初めて訪れたラダックについてお話しするほか、この17年をあらためて振り返り、僕が旅から得たもの、写真から学んだことをお伝えします。旅と写真を仕事にするための実践的な方法も披露します。

 後半の「写真教室ステップアップ編」では「心を揺さぶる写真を撮る!」をテーマに「人の笑顔を引き出す方法」や「感性の鍛え方」を伝授します。デジタル写真に欠かせないRAW現像&レタッチ講座と、写真の講評会も。