サイカーに乗った犬

 「インド歴○年」とか「20年前からミャンマーを知っている」といった経験の蓄積は、写真撮影には必ずしもプラスにはなりません。その土地を知るほど、写真が撮りにくくなることもあるからです。以前だったら興味を惹かれる風景を見ても、「この場面はもう撮ったな」って思っちゃう。新鮮な気持ちを持った旅の初心者ほど、いい写真が撮れるんです。本当に。

 同じ場所を何度も訪れている僕にとって、新鮮な気持ちを保つのがもっとも難しいこと。たとえば「新しい道具を使うこと」も旅に飽きないための手段のひとつです。今回はアクションカメラ「GoPro Hero7」を新たに用意して、バイク移動中の動画を積極的に撮っているわけですが、こうした新しいガジェットは自分のテンションを上げる効果があります。道具の進化に合わせて旅をアップデートするのって意外に有効なんです。

 そのGoProを使って撮ったのが、このかわいい犬の動画。マンダレーの町でこの光景を見かけたときは、すぐに「追いかけなきゃ」と思いましたよ。

 

 

 このおじさんが漕いでいる「サイカー」という乗り物は、インド圏のサイクルリキシャと同様に昔から庶民の足として親しまれてきたものですが、近年はずいぶん数が減っています。特に今年に入ってから急にオート三輪の「トゥクトゥク」がマンダレーの街に溢れるようになりました。中国とインドのメーカーが競うように大型契約を結び、バイクタクシーのドライバーが次々のトゥクトゥク運転手に商売替えしているのです。

 スピードの速さでは太刀打ちできないサイカーは、徐々に肩身の狭い存在になっている。これはミャンマーに限らず、他のアジアの国々でも同じことが言えます。旅行者としては、この味わい深い乗り物がいつまでも生き残って欲しいと思うけど、現実的には難しいのかもしれません。

 

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バイク旅は受難続き

 ミャンマーで借りたバイクは中国製のオンボロスクーターだったので、心配していたトラブルが頻発しました。ほとんど集落のないような田舎の山道で突然チェーンが外れて動けなくなったときには、途方に暮れてしまいました。普通のライダーなら当然持っているべき修理道具一式とスキルが、僕には全くないからです。

 

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 とは言え「本当に困り果てていた」わけではなくて、心のどこかに「何とかなるさ」という確信みたいなものはあったのです。自分ではどうにもならない状況に陥っても、必ず誰かが親切な人が助けてくれるだろうと。そして実際、とても親切な男が通りかかって、わざわざ修理道具を家から取ってきて直してくれたのです。ミャンマー人は本当に親切です。感謝しかありません。

 山の中で立ち往生するというピンチは逃れたものの、このあともトラブルが続発しました。しっかりと直してもらったはずのチェーンがまた外れたのは5日後。近くにある修理屋に持ち込んだところ、どうやら原因はベアリングの不具合にあるとのこと。ベアリングが古くなっているので、後輪がガタつき、その振動でチェーンが緩んでくるんだそうです。

 

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 新しいベアリングに交換してもらって、なんとか再出発。いやはや整備不良の中国製バイクなんて乗るもんじゃないなぁと改めて思いました。

 

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 ミャンマーはガソリンが安い国です。レギュラーガソリン1リットルが1000チャット(72円)ほどだから、日本の半額ぐらい。昔はペットボトルにガソリンを入れた屋台が並んでいたんだけど、今は現代的なガソリンスタンドがあちこちに建っています。従業員の多くが若い女性なのが、インドとの違いです。

 

 

 

my18-20075ミャンマーで見かけた観光バスには、なぜか「となりのトトロ」が描かれていた。「そこは猫バスじゃないんかい!」というツッコミはさておき、大トトロも中トトロも小トトロもみんな横に引き伸ばされて若干太り気味。ジブリから正式な許可なんて取ってないんだろうけど、そこはまぁミャンマーですから。

 

my18-22551ミャンマーの市場で売られていた陶器の貯金箱。絵付けの雑さがいいですね。入り口以外どこにも穴はないから、貯金を取り出すときはやっぱりトンカチか何かで割るんでしょうね。だから真ん中の人は涙を流しているのかな?

 

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