東京都立川市にある「朝日カルチャーセンター立川教室」で写真教室を開きます。
毎週金曜日(18:30~20:30)の全4回シリーズ。初回は7月11日です。
第1回「構図の基本」の見どころをまとめたダイジェスト動画を作りました。こんな感じでレクチャーしています。
「心に響く写真」がテーマの全4回
デジタルカメラやスマートフォンが普及したことで、写真は特別なものではなくなりました。シャッターさえ押せば、誰でもキレイな写真が撮れる時代です。写真に対するハードルはとても低くなりました。
しかし「キレイに撮れる」のその先、「見る人の心に響く写真」を撮るためには、最新の一眼カメラやスマホを手に入れるだけでは不十分です。一度見たら忘れられないような印象的な写真を撮るためには、構図を作り出す発想力や、光を読む力、そして魅力的な表情を引き出すコミュニケーション力が必要なのです。
今回の写真教室では、「心に響く写真」を撮るために必要な、さまざまな知識とテクニック、写真に対する考え方や取り組み方を、初心者にも分かりやすく解説します。今まで何となく漠然とシャッターを切っていた人も、この写真教室を受講すれば「人に伝わる構図」がイメージできるようになり、被写体を美しく見せる光とそうではない光との違いがわかるようになるはずです。写真に対する理解が深まる当時に、写真を撮ることがもっと楽しくなることでしょう。
第1回「構図の基本と応用」 7月11日
第1回目のテーマは「構図」です。良い写真を撮るためにもっとも大切な構図の見方や考え方を、豊富な実例と共に解説していきます。
今回は複雑なカメラの操作法や専門用語には一切触れませんから、「スマホしか持っていない」という初心者にも十分に理解できる内容です。「良い写真とは何なのか」というもっとも基本的なことを理解していただきます。
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【講義の内容】
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・良い写真って何だろう? 見る人に伝わる写真を撮るポイント
・構図とは「無秩序な世界に秩序と意味を見出す」こと
・初心者にオススメ「引き算」の写真
・水平線と垂直線で秩序と規律を表す
・奥行きを表現する遠近法の効果
・画面に安定感をもたらす三角形の要素
・被写体を引き立てる額縁効果
・構図は「足」でつくる
・質疑応答
第2回「光を生かす撮影術」 7月18日
第2回目のテーマは「光」です。光は我々にとって当たり前すぎる存在です。日常生活の中で、光の方向の違いや、光の強さの違い、色の違いを意識することは稀です。この「見ているようで見ていない」光というものの性質を知り、その違いを意識することで、写真表現は大きく変わります。
今回は、この世界に満ちている様々な光を取り上げ、光を味方につけた写真を撮るための秘訣をレクチャーします。
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【講義の内容】
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・光の失敗を防ぐ方法
・世界を鮮やかに見せる順光
・日常をドラマチックに変える逆光
・明暗のコントラストを強めるサイド光
・人の営みと共にある室内光
・風景に魔法をかけるマジックアワー
・敵になるか、味方につけるか、気候と天候
・観光とは「光」を「観る」こと
・質疑応答
第3回「生き生きとした表情を撮る」 7月25日
第3回目のテーマは「表情」です。表情は、人物を撮る場合にカギとなる要素です。「写真に命を吹き込む要素だ」と言ってもいいでしょう。いくら良い構図で、良い光の元で撮ったとしても、被写体の表情が良くなければ、すべてが台無しになってしまいます。
今回は僕が長年の経験の中で身に着けた、良い表情を引き出すコツ、初対面の相手に緊張感を抱かせない方法を伝授します。
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【講義の内容】
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・相手に気付かれないで撮るスナップショット
・すれ違いざまに撮る
・「子供の笑顔」を撮る
・「大人の働く姿」を撮る
・最も難易度が高い「シャイな少女」を撮る
・「中立的で穏やかな表情」を撮る極意
・質疑応答
第4回「講評とアドバイス + 写真の編集」8月1日
受講者のみなさんが過去に撮影した作品を三井が講評してアドバイスを送る、という参加型のワークショップです。これまで何となく写真を撮っていたけど、自分の写真の何が良くて、何が悪いのかイマイチわからない・・・そんな方にぜひ体験していただきたいプログラムです。
事前に提出していただく写真のジャンルは問いません。風景、人物ポートレート、街角スナップ、家族写真など、何でも構いません。大切なのは「心に響くかどうか」です。あなたが感動した瞬間が伝わる写真であれば、上手い下手は関係ありません。
また、写真撮影と同様に重要な編集と色補正の方法もレクチャーします。もっともポピュラーなRAW現像ソフトであるLightroomの使い方を解説すると共に、実際の現像過程をご覧いただきながら、写真のポテンシャルを適切に引き出し、よりドラマチックな表現へと変えていくコツを伝授します。僕が使っている「秘伝のレシピ」も公開しますので、ぜひお楽しみに。
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【講義の内容】
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・RAW現像を行うための予備知識と道具
・デジタル写真に「本当の色」は存在しない
・Lightroomで何ができるのか。各ツールの効果
・RAW現像の実践。失敗写真を救う方法
・逆光ポートレートを自然に仕上げる
・質疑応答
対象者
・デジタルカメラをお持ちの方なら、どなたでも参加できます。(デジタル一眼レフまたはミラーレス一眼カメラが望ましいですが、コンパクトデジカメでもスマートフォンでも問題ありません)
・「写真に興味はあるけれど、どう撮ればいいのかわからない」という初心者から、「いつも旅先にカメラを持って行くけれど、思い通りの写真が撮れない」とお悩みの方まで。「写真教室は初めて」という方にも気軽に参加していただけるフランクな教室です。(以前に開催したオンライン写真教室の受講者の感想はこちら)
お申し込み方法
・立川朝日カルチャーセンターの専用ページからお申し込みください。
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【講師プロフィール】
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三井 昌志(みつい まさし)
写真家。1974年、京都市生まれ。アジアの辺境をバイクで旅しながら「笑顔」と「働く人」をテーマに写真を撮り続けている。2020年には8度目のインド一周バイク旅を敢行。出版した著作は「Colorful Life 幸せな色を探して」など11冊。日経ナショナルジオグラフィック写真賞2018グランプリ受賞。
公式サイト「たびそら」 http://tabisora.com/