アフガニスタン (2004年)

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ブルカと青空

ブルカはタリバン政権下で女性が着用を義務づけられていた着物である。まるでてるてる坊主のように頭から足先まで布で覆われてしまうから、とても動きにくいし、視界も狭くなるし、熱がこもって暑い。  アフガニスタン人の間でもブルカを強制したのは間違いだ、という意見が多かった。特にタリバン政権によって迫害を受けていた少数民族の人々は、これを「抑圧のシンボル」であると感じていたようだ。  今ではブルカを被るのも被らないのも、個人の裁量に任されている。地方によっても違うのだが、ブルカを被っている女性の割合はだいたい半分弱というところである。特に首都カブールでは「非ブルカ」の女性が多かった。  しかしバーミヤンの青空の下で見るブルカは、抑圧のシンボルであることを越えて美しかった。吹き付ける強い風にたなびくブルカの鮮やかな青は、一瞬にして網膜に焼き付いたままいつまでも離れなかった。

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