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なんて美しい家族なんだろう。ファインダーを覗きながら、僕は思った。確信に満ちた表情も、鮮やかな衣装も、均整の取れたスタイルも、全てが美しかった。ポーズを取ってくれとは一切頼まなかったのに、彼らはごく自然に父親を中心にして並んだ。
バングラデシュの農村の暮らし向きは決して楽ではない。農作業は昔ながらの手作業に頼っているから、グローバル化からも見放されている。
でも、彼らには耕すべき土地があり、帰るべき場所がある。両足をしっかり大地につけて、日々の暮らしを営んでいる。その揺るぎない事実が、この家族に毅然とした美しさを与えているに違いなかった。
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