馬乳搾り (モンゴル 2001)
 モンゴルの夜空はたとえようもなく美しい。
 遮るものは何もなく、空気が澄み切っているので、地平線までびっしりと星で埋め尽くされているのだ。
 朝日が昇って地面が温められると、空には無数の雲が現れる。コッペパンのような形をした小さな雲が、等間隔に並んでいる。
 その中で遊牧民は馬の乳を搾る。馬は彼らの生活の糧であり、乗り物であり、大事な家族だ。