5ヶ月間の長旅を終え、3月31日に帰国しました。最高気温40度のインドから10度の東京へ。あまりの違いの体がびっくりしています。
さっそく、4月13日〜19日に銀座のキヤノンギャラリーで行われる写真展「渋イケメンの国」に向けて準備に追われています。3年ぶりの個展なので、気合いも入っています。ぜひお越しください。
今回のインド一周の旅でも、たくさんの渋イケメンを撮ってきました。その一部をご紹介します。
ラジャスタンの男は、スーパーダンディーでカッコいい。ターバンと白い服という伝統衣装で放牧に向かいます。
火花を散らしていた溶接工が、遮光ヘルメットを脱ぐと、働く男のりりしい顔が現れた。
最高気温は38度にもなる猛暑の中、1200度の熱で鉄を溶かす鋳造工場で働く男たち。男たちも汗だくだが、僕も汗だくになる。チャイと水の補給が欠かせない。
インドの鉄工所で働く男。コントラストが強い場面。白黒で現像してみると、印象が変わってくる。
なかなかの渋イケメンなのに、カメラを向けるとこのポーズ。外見はおっさんでも心は乙女、なのか?
革靴を作る工房の壁に「No guarantee. No claim」との張り紙が。「保証なし。クレームは受け付けない」という宣言に、オヤジさんの「俺の作った靴だ。文句あるヤツは買わなくて結構」という職人としての気概を感じる。客に媚びない姿勢が清々しい。
ターバン姿のシク教徒が人口の過半を占めるパンジャブ州は、渋イケメンの宝庫だ。男らしく、やや取っつきにくい印象もあるシク教徒だが、実際には気さくでにこやかな好漢だ。
インドの男はよくタバコを吸うのだが、そのにおいを特に不快には感じない。もちろんインドでもタバコの煙は臭い。でも他の臭い(大小便、生ゴミ、ドブ、排気ガス)もすごいので、タバコがそれに紛れてしまって気にならないのだ。
ウッタルプラデシュ州にはムスリムが多く住んでいるが、多数派のヒンドゥー教徒とも上手く共存している。「ムスリムもヒンドゥーもずっと隣り合って暮らしてきた。何も違いはないさ」と82歳の仕立て屋の老人は笑った。