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            |  | 無駄にカッコいい男たち
 
 
 
              
                バングラデシュの街角には「無駄にカッコいい男」がたくさんいた。存在感みなぎるいい面構えをしているのに、当の本人たちは自分のカッコよさに全然気づいていない。そういう無頓着な男前があちこちにいたのだ。
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                        | これぞ「無駄にカッコいい男」のお手本。それにしても何という筋肉だろう。 |  |  |  |  
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 彼らは日本でもてはやされているイケメンとは目指している方向がまったく違っている。決して「モテる男になろう」と意識しているわけではないのだ。ただ自分に与えられた仕事をこなしているうちに、自然と体に筋肉が付き、身のこなしが洗練され、外見に味わいが出てきたのである。
 
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 そんな「無駄にカッコいい男」を見つけると、僕は迷うことなくカメラを向けた。
 「あんた、すっごくいい顔してるよ。輝いてるよ」
 その気持ちを相手に伝えたかったのだ。
 
 言葉で伝えるよりも先にシャッターを切る。それが僕なりのコミュニケーションの方法だ。彼らがもっとも輝いている瞬間を撮り、それを液晶モニターに映し出して本人に見てもらう。
 「ね、いいでしょう?」
 「お、いいねぇ」
 いい表情が撮れたときには、被写体となった男たちも嬉しそうに笑ってくれた。たとえ言葉は通じなくても、何かを共有できたという確かな手応えを得ることができた。
 
 
 
              
                
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                        | チッタゴンの船着き場で塩を運ぶ男。南部の塩田で作った塩を船で運び、チッタゴンにある工場で精製する。 |  |  |  
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                        | 靴の修理屋。針と糸と接着剤といういたってシンプルな商売道具だけで、この街で生きてきた。 |  |  |  
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                        | 子供のおもちゃを頭に載せて売り歩く男。売っているものと表情とのギャップがすごい。 |  |  |  |  
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                        | バスの呼び込みをする男。でかい声を張り上げ、車体をバンバン叩いて客を呼び込む。 |  |  |  
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                        | ドッグで古い船の修理を行う男。金づちで船底についた錆を落としている。 |  |  |  
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