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  たびそら > 旅行記 > バングラデシュ編(2013)


無駄にカッコいい男@市場


 市場で働く人にも「無駄にカッコいい男」が多かった。

 東南アジアでは市場は女の世界で、ものを売るのも買うのも女性が中心なのだが、ムスリムが大半を占めるバングラデシュではこれが完全に逆転してしまう。市場のどこを見渡しても、いるのは男、男、男ばかりなのだ。



野菜を扱うのももちろん男だ

据え付けられた包丁で魚をさばく魚屋。煙草を吹かして一服していた。

市場で出会ったマッチョな男

卸売市場で米袋を担ぐ男。背は低いが体幹ががっしりしている。それが「担ぎ屋」たちに共通した体格だ。

大きなカゴを頭に乗せているのは市場の運び屋たち



スパリの実を運ぶ男。乾燥させて砕いたスパリの実は、パーン(ビンロウ)の材料になる。

魚の干物を売る店で働く若者

バナナを運ぶ若者

トラックに積まれた大量のバナナを降ろす男。

カゴに入れた陶器を運ぶ男

トウガラシを粉に挽く機械。部屋の中は刺激臭に満ちていて、くしゃみが止まらない。

怪しげな赤い照らし出されているのはタマネギである。タマネギ市場は赤い光と扇風機が必須アイテムなのだが、なぜなのかはわからない。

魚の卸売市場で声を張り上げる男。競りは即断即決で行われる。

肉屋の店先には生々しい色の内臓が並んでいた



鶏だらけの市場


 市場の中でもっとも荒っぽく、バングラらしい猥雑さに満ちあふれていたのは、鶏市場だった。鶏肉はバングラデシュでもっともポピュラーな肉なので、その数もすさまじく、見渡す限り鶏だらけの光景は壮観だった。

【動画】バングラデシュ最大の鶏市場は壮観のひとこと

 鶏はまるでバスケットボールのようにひょいひょいと籠の中に放り込まれ、三輪リヤカーに乗せられてどこかに運ばれていく。大切な商品に対する扱いとは到底思えないような雑さだが、そうでもしないとこれほど大量の鶏はさばけないのだろう。

鶏はバングラデシュで一番食べられている肉なので、扱う量も多い





鶏は竹を編んだ大きなカゴに入れられ、荷台付きのリキシャ(バン)に載せられて運ばれている。

鶏の扱いはとにかく雑。ひっつかんでは投げ、ひっつかんでは投げ、という感じだった。

鶏の頭を切り落としている男。見よ、この贅肉のない肉体を。これぞ働く男のボディーだ。

男が担いでいるカゴにいったい何羽の鶏が入っているのだろう? この国では鶏は帽子なのかもしれない。

何十羽もの鶏を生きたまま運ぶ男。この国じゃ、鶏はアクセサリーなのか?


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