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ウガンダ人の心もつかむ鮮やかな色
タミルナドゥ州にある染色工場で働く男たちは、実にマッチョでカッコ良かった。
彼らの仕事は、化学染料で染めた糸の束を絞り上げること。最後の一滴まで絞るためには全身の力――特に上半身の力――がいるから、男たちは上腕から肩にかけての筋肉をものすごく発達させていた。まさに「男の仕事」と呼ぶにふさわしい現場だった。
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綿糸を洗剤で洗い、固く絞ってから化学染料につけ込む。腕の力だけが頼りの「男の仕事場」だ。 |
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光も申し分なかった。明かり取りの小さな窓から差し込む光が、汗だくで働く男たちの体をつややかに光らせていた。
工場の中は非常に蒸し暑く、化学染料のにおいも強い。この中で力仕事を続けるのは並大抵のことではない。しかし男たちは文句ひとつ言わず、黙々と目の前の仕事をこなしていた。
ここは綿糸の染色と綿布織りを分業で行う「織物の村」だ。村で作られた綿布は、主にサリーやルンギーなどの普段着に加工されて店頭に並ぶのだが、インド国内で消費されるだけでなく、海外へも輸出しているのだという。主な輸出先はイランやイラクなどの中東諸国、それにエチオピアやウガンダなどのアフリカ諸国なのだそうだ。
インドで作られた布は、アフリカ人の好みにもマッチしているようだ。そう言われてみれば、確かにアフリカの民族衣装とインドのサリーには共通点が多い。どちらも原色をふんだんに使った派手な色を好む。インドもアフリカも直射日光がとても強い土地なので、より強い色やパンチのあるデザインが求められているのだろう。
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染め上がった綿糸を天日で乾かす人々。とてもカラフルだ。 |
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インドでは、南に下るほど人々の肌が黒くなる傾向がある。タミル人はインドの中でももっとも色黒で、艶やかな肌の持ち主だ。 |
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