インド7周目のスタート!
バングラデシュのダッカから、ビーマンバングラデシュ航空機に乗ってインドのコルカタに向かった。コルカタ空港のロビーで夜を明かしてから、朝の飛行機(Indigo)でオリッサ州の州都ブバネシュワールに飛び、そのあとバスでプリーの街にやって来た。
近年、インドではLCCが急速に普及したので、国内の移動が速く安くなった。主要都市を結ぶLCCは5000円ほどだ。というわけで、僕はもう何年もインドの鉄道には乗っていない。こんなことじゃバックパッカー失格だと思わなくもないけど。
プリーにあるレンタルバイク屋に行くと、オヤジさんが僕の相棒TVS Victorをピカピカに磨いてくれていた。ありがとう。インドをすでに2周しているバイクなのに、外見も中身も実に良好なコンディションに保たれている。やっぱりバイクはメンテナンスが重要だと実感。
さぁこれに乗って、7度目のインド一周旅を始めることにしよう!
美味いインド料理にありつくための鉄則
インドに入ってから、食べ物に関する投稿ばかりになっているが、決して「食べてばかりいるから」ではない。食事以外の時間はバイクで移動しているか、撮影しているかなので、ツイートする余裕がないのだ。インド飯が美味しいっていうのも、もちろんあるんだけど。
僕が初めてインドを訪れた2001年に比べると、インド料理は確実においしくなったと思う。全体のレベルがアップした。しかし今でもちょっと油断すると、とんでもなくマズいインド飯に遭遇することがある。どこで何を食えば良いのか、旅行者の勘と推理力が試されるのが、インドの食事なのだ。
長年の経験から導き出された美味いインド飯の鉄則は「ノンベジ(肉食)を食べたければムスリムの店に行け」「ベジ(菜食)を食べたければシク教徒(パンジャビ)の店に行け」というもの。パンジャビ料理屋は主にロードサイドに、ムスリムの食堂は主に旧市街の真ん中にある。
国道沿いにあったパンジャビ食堂でパニールマサラとタンドリーロティを食べる。パニール(カッテージチーズ)はとりあえずこれ頼んでおけば安心という定番料理だ。舌がヒリヒリするほど辛いが美味かった!140ルピー(220円)
毎年、インドのベジタリアン食が続くと「あぁ天下一品のこってりラーメンが食べたい」と思う時期が来る。でも日本に戻ってみると、案外そうでもなくなって、実際に天一を食べることはなかったりする。 「天一は遠くにありて思うもの」なのかも。
夕食はマトンのキーマカレーとジーラ・ライス。羊肉独特のクセというかコクがあって、とてもおいしかった。85ルピー(140円)インドの大きな街には必ずムスリム街があって、おいしいノンベジ食堂が見つかるので、僕の「こってりラーメンへの強い欲求」もいつの間にか消え去ったようだ。
エッグカレー50ルピーとタンドリーロティ5ルピー×4枚。エッグカレーはゆで卵をマサラに入れただけだが、この組み合わせは意外に悪くない。昼食は超辛かったが、ここのカレーはマサラ控え目である。というか全然スパイシーじゃない。この程度では舌が物足りないと言っております。
ムスリム食堂でチキンビリヤーニを食べる。全然期待していなかったが美味しかった。肉の旨味がご飯に染みている。やっぱりビリヤーニはムスリムに限る。50ルピー(80円)。
ムスリム街の専門店で食べたチキン・ビリヤーニは、僕がこれまで食べたビリヤーニの中でもっとも美味く、しかももっとも安かった(20ルピー)。こういうアタリを引くと嬉しくなってしまう。肉はホロホロになるまで煮込まれ、スパイスの味が染みている。不思議なのは日本酒に似た香りがすること。アルコールを使うはずはないが、何の香りだろう?
もちろん「ハズレ」を引いてしまうこともある。この日食べたターリーはひどかった。チャパティもパサパサで味がなく、ひよこ豆のカレーもグリーンピースのカレーもまったく味気ない(僕が苦手なのもあるが)。ただ辛いだけだ。100ルピー(160円)という値段に見合わない。
その地域独特の郷土料理というのも曲者だ。インド中部マディヤプラデシュ州の郷土料理バフラは、チャパティを分厚くして炭火で焼いたもの。あのパサパサで口の中の水分をすべて吸収してしまうチャパティを、普段の3倍分厚くしたらどうなるのか。もちろん全然美味しくない。インドではときどき首をかしげたくなるような「地元の味」に出くわす。
当たり外れの大きいインド料理の中でも、南インド料理は「打率」が高く、空振りに終わることは少ない。ドーサ、ワダ、ミールスなどは、だいたいどこで食べても美味しい。
朝食に南インドの定番スナック・ドーサを食べる。発酵させた米粉の生地を焼くクレープだ。ココナッツチャツネが美味しい。ドーサを食べると「あぁインドに戻ってきたんだなぁ」としみじみと実感する。
円錐型に盛り付けられたドーサ。まるで富士山のようで、元日にふさわしかった。自らの水蒸気でしんなりと湿気てしまうのを防ぐための工夫だ。もちろん薄くてパリパリの僕好みのプレーンドーサだった。20ルピー(32円)。
こちらも南インドの軽食の定番のひとつワダ。豆粉のドーナツです。揚げたてのワダに出会えた朝は、小さな幸せを感じる。外はサクサク、中はしっとりで、ココナッツチャツネにつけていただく。4個で30ルピー(50円)と値段もリーズナブル!
ランチには南インドの定食ミールス。野菜のカレーとご飯が食べ放題。オクラと大根のサンバルをたっぷりかけていただきます。70ルピー110円。野菜がもりもり食べられる幸せ!