写真家・三井昌志と一緒にインド北部の秘境ラダックを訪れる撮影ツアーを9月29日〜10月4日に行います。さっそくお申し込みをいただいたので、早くも催行が確定しました。
今回の撮影ツアーで訪問するのは、中心都市のレー周辺と、標高4200mにある湖・パンゴンツォ、巨大な渓谷が広がるヌブラです。まるで鏡のように風景を反射する湖面を持つパンゴンツォは、南米ボリビアにあるウユニ塩湖にも引けを取らないほどの絶景。訪れる人もまばらなヌブラ渓谷では、小さな集落で紡がれている伝統的な暮らしを垣間見ることができます。また、レー周辺に点在する古い僧院(ゴンパ)や仏塔(チョルテン)では、自然と調和した仏教文化の姿に出会うことができるでしょう。
今回のブログではパンゴンツォやヌブラ渓谷など、ラダックの雄大な大自然を感じられる写真を集めてみました。ぜひ僕と一緒に、ラダックの光を味わいに行きましょう。
ラダック地方の草原で、馬に蹴られそうになった。草原で草を食べていた子馬を撮ろうと近づいた僕を警戒したのだろう。母馬が後ろ足で蹴る素振りを見せたので、僕は慌てて逃げ出した。子を守ろうとする母の愛は強い。
パンゴンツォは標高4200mにある美しい湖だ。白い雲と青い湖面、そして真っ白な馬。この世のものとは思えない幻想的な風景が広がっていた。
ラダック地方の山岳地帯で、黙々と草を食べる山羊の群れがいた。ラダックに住む牧民たちにとって、山羊はもっとも大切な家畜だ。有名なパシュミナ織りは、この地方で飼われている山羊の首まわりの毛だけを使った希少価値の高い毛織物である。
ラダック地方にあるパンゴンツォは標高4200mにある美しい湖だ。西の空から沸いてきた黒雲が、湖面に激しい夕立を降らせた。湖と雲と太陽が織りなす、つかのまの光のショーが美しかった。
もともと山に登ることにも、山を撮ることにも、あまり興味がなかったのだが、ラダックでは山にカメラを向けたくなった。山が「撮れ」と言っている。その声に素直に従うことにした。
ヌブラ渓谷にある小さな村を訪れた。雪解け水が流れる川に沿って植えられた菜の花が黄色い花を咲かせていた。標高が高く、雨がほとんど降らないラダック地方の自然は厳しく、背後にそびえる山肌には草木一本生えていない。人が生きていける場所はごく限られている。
崩れかけたチョルテン(仏塔)が、親指を立てて「いいね!」のポーズをしているように見えた。チョルテンは石を積み上げ漆喰で固めただけなので、風雨に晒されると徐々に形が崩れていく。形あるものは永遠ではないのだと教えているようだった。
ラダック地方に点在するチョルテンの白がまぶしかった。チョルテンとは高僧の遺物などを収めたチベット仏教の仏塔のこと。石を積み上げてから漆喰で固め、石灰石を水で溶いた塗料で白く塗装している。作られてから何世紀も経ち、徐々に形が崩れていく様は、諸行無常を感じさせる。
ラダック州の小さな集落のはずれに白いチョルテンが並ぶ光景。チベット仏教の仏塔であるチョルテンは、村人が自分たちの手で作り上げたもの。厳しい自然の中で生き抜く上で必要な強い信仰心を感じた。
ラダック地方の最大都市レーからヌブラ渓谷へ向かうために、岩山に作られた細い道を進む。GPSで確認すると、標高はちょうど5000mだった。このような高所で、危険な道路工事をしているのは、主にビハール州から来た出稼ぎ労働者たちだった。