アジアを旅していると「謎T」を見かけることがあります。謎Tとは「謎多きTシャツ」の略。
「一体どこで手に入れたんだろう?」「なにを思って着ているんだろう?」と考えてしまうような不思議なシャツが、この世には溢れているのです。今回はそんな謎Tの世界にみなさんをご案内しましょう。
インド北部パンジャブ州で出会った男のシャツに注目。ターバンに長いヒゲという伝統的なシク教徒のスタイルと、「I♡NY」とでかでかと書かれたシャツのデザインが、なんともチグハグで素敵だった。
インドの製粉所で粉だらけになって働く男。表情も佇まいも渋イケメンだが、ハートマーク入りのファンシーなTシャツとのギャップが激しかった。一体誰がこのシャツを選んだんだろう?(しかも「Hart」とスペルも間違えているし・・・)
沢田研二みたいな帽子を被ったダンディーな男が着ていたTシャツが謎すぎる。「カップ印・日新製糖」のシャツをどこで手に入れたのだろう?東南アジアと違ってインドで日本語のTシャツを見ることは非常に稀だ。「カップ印」を選ぶセンスも秀逸ですね。
「電子情報科・川浪」と胸に刺繍された制服が、一体どのような経緯をたどってバングラデシュに住むチャイ屋の主人が着ることになったのか、謎は尽きない。一見怖そうな表情をしているが、実はとても親切な人で、甘くて濃厚なチャイを一杯ご馳走してくれました。
明石南の田中さんが着ていた体操着が、どのようなルートを経て、ミャンマーの農村にいる白いヒゲのおじさんの手に渡ったのか気になったが、真相をわからなかった。そもそもおじさんはシャツに日本語が書かれていることなんて一切気にせず、作業着として愛用している様子だった。体操着の第二の人生。
インドの靴磨きのおじさんが着ていたドラえもんTシャツがかわいすぎ。この道一筋数十年といういかつい風貌と、Tシャツの絵柄とのギャップが素敵だった。
ミャンマー人の少年が着ていた不思議なTシャツ。日本のファッション雑誌の記事と思われる日本語がびっしり。なるほど、ボトムス選びが着こなしのポイントなんですね。
ネパールの山村で出会った少年が着ていたTシャツには、ウルトラマンではなく「ウルトマラン」と書かれていた。ギリギリ著作権のクリアを狙った(?)コピー商品なのかもしれない。
インドの若者が着ていた謎のTシャツ。「JPN3042東京」と書かれているが、3042という数字が気になる。もしかして「西暦3042年に東京でオリンピックが開かれる」という予言なのか?まさかね。
バングラデシュの首都ダッカで謎のTシャツを着ている男を発見。「今食べる」「SHINJUKU BURGERS」と書いてある。新宿バーガー?バングラ人の彼には日本語がオシャレに見えているのかもしれない。
バングラデシュの街角で出会った少年のシャツが、まさかのキティーちゃん。お母さんが買ってきたシャツを着ているのか、自分でこのファンシーな柄を選んだのかはわかりませんが、すごくかわいいですね。
インドでもミッキーマウスの認知度は高くて、Tシャツの図柄としてもポピュラーだ。
タマネギ市場で働く渋イケメンがかわいいミッキー柄のシャツを着ているあたりに、インドらしさを感じてしまう。
一説によれば、インド人は世界で一番セルフィー(自撮り)が好きな国民らしい。写真を撮ることも撮られることも、そして自己アピールも大好きなのだ。この若者のように「#Selfie」と書かれたセルフィーTシャツを着て、インスタにアップすれば、大いにバズるのかもしれない。
インドでもTikTokが流行中。さっそくパロディーTシャツが作られています。それにしても中指を立てるなんて、ちょっとお行儀の悪いTikTokBoyですね。
しかし、去年「インド軍と中国軍の国境紛争の影響で、TikTokが使用禁止になった」というニュースがありました。実際のところ、今は誰も使っていないのか。それとも「それはそれ」としてユーザーは使い続けているのか、そのあたりのことは僕にもわかりません。
インドの若者が着ていたTシャツに書いてあった言葉。「クリエイティビティとはただ物事をつなぐこと」。すてきなセリフだなぁと思ったら、スティーブ・ジョブズの言葉だったんですね。納得。
古いスクーターにまたがるインドの少年。このTシャツの1行目は「Confident」のスペルミスだと思うんだけど、こうも堂々と間違えられると、「自信を持って間違えることの大切さを訴えるために、わざとミスしてるんじゃないか?」などとつい深読みしてしまいます。
インド北部ビハール州で出会った少年が着ていたTシャツには「LIVE WITH OPTIMISM(楽観的に生きよう)」と書かれていた。オプティミズム・楽観主義を貫くのがなかなか難しい時代だけど、笑顔だけは忘れないで生きていきたいですね。