india15-17974-2インドでもっとも食べられている肉はチキン。アンドラプラデシュ州の肉屋では、毛をむしったあと皮にターメリックを塗った鶏肉が、なぜか首つり状態で並べられていた。残酷といえば残酷な光景だ。断片に切り分けられてスーパーに並ぶ製品としての肉とは違って、命が終わった後の生々しさが漂っていた。

 

india20-27453インドで鶏肉の次によく食べられているのが山羊の肉だ。ベジタリアンが多く、肉食へのタブー意識が強いヒンドゥー教徒が食肉産業に関わるのは稀で、主にイスラム教徒が肉の流通から解体・販売までを行っている。インドでは、ムスリムが多く住む旧市街に行けば、安くて新鮮な肉が手に入るのだ。

 

india15-39523牛を神様の乗り物として崇めているヒンドゥー教徒にとって牛肉を食べることはタブー中のタブーだが、インドで牛肉がまったく食べられていない、というわけではない。人口の14%を占めるイスラム教徒が多く住む旧市街には普通に牛肉屋があって、マッチョな渋イケメンが肉を切り分ける姿が見られるのだ。

 

india16-39089インド西部グジャラート州の漁村で、小魚の干物を作っている女性。冷凍保存技術が未発達のインドでは、商品価値が高い大きな魚以外は、このように天日干しして、干物にしてから売るのが一般的だ。強烈な日差しが降り注ぐグジャラート州は、干物作りには理想的な環境なのだ。

 

india16-82547インド中部ウッタルプラデシュ州で牛の乳を搾る男。ベジタリアンが多いインドでは、牛乳は主なタンパク源のひとつで、チャイに入れて飲んだり、チーズやヨーグルトなどに加工して食べたりする。草をミルクに変えてくれる牛は、農家にとっても貴重な収入源だ。

 

india18-26367インドの市場で売られているカラフルな豆。ベジタリアン(菜食主義者)が主流のインドでは、豆は肉に代わる主要なタンパク源。種類も豊富だ。グリーンピースやひよこ豆、発芽済みの豆など、色とりどりの豆が食卓を彩っている。

 

india19-26156フライパンに砂を入れて熱して、炒りひよこ豆(チャナ豆)を作る職人。スパイシーな味が付けられた炒り豆は、インドの街角でよく売られているポピュラーなスナックだ。

 

india20-112026ピーナッツはインド人の生活に欠かせない作物だ。フライパンで熱した砂で煎ったピーナッツは香ばしいスナックになるし、ピーナッツを搾ると揚げ物に使う食用油になる。僕もインド滞在中は毎日のようにピーナッツを食べていた。なんかクセになる味ですね。

 

india20-28066真っ赤なトウガラシは、スパイシーなインド料理に欠かせない食材だ。カルナータカ州にあるトウガラシ専門の市場では、大量のトウガラシが床一面にぶちまけられていた。飛び散ったカプサイシンによって、咳やクシャミが止まらなくなる過酷な仕事場だが、男たちは慣れているらしく、平気な顔をしていた。

 

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ターメリック(ウコン)もインド料理に欠かせない食材だ。インドでは2000年以上前からターメリックが栽培され、今でも主要なスパイスとして使われている。また、ターメリックに含まれるクルクミンには美肌効果があるそうで、ターメリックの粉をパックにして顔に塗っている人もいる。

 

india19-45392八角(スターアニス)はその名のごとく八角の星の形をしているスパイスだ。インド料理では、ビリヤニの香りづけによく用いられている。八角は中華料理でもお馴染みの香辛料で、漢方薬としても使われている。

 

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人が生きていくために、塩は欠かせない。インドに住む13億もの人々が必要とする膨大な量の食塩は、主にグジャラート州カッチ地方に広がる入り浜式の塩田で作られている。一年を通じて日差しが強く乾燥したグジャラート州は、塩作りには理想的な地域だ。