実は私、みなさんがよく知るインドのことはあまりよく知りません。デリーには2004年以降一度も行っていないし、タージマハール、ムンバイ、ゴアにもまだ行ったことがありません。かなり偏った旅人です。でも、インドが大好きです。
オリッサ州の市場の片隅で葉巻タバコを吸う女。表情も仕草も実にカッコいい。インド人女性が人前で堂々と煙草を吸うのは珍しい。女性が強い町の市場ならではの光景だ。
南インドの収穫祭ポンガル。サトウキビとココナッツを入れた甘いおかゆ「ポンガル」を食べて新年を祝います。タミルナドゥではサトウキビの需要が一気に増えるので、サトウキビ農家は大忙し。Happy Pongal!
食堂のレジに双子の老人が座っていたので、一緒に記念撮影させてもらった。何十年もずっと同じ仕事をして、ずっと隣に座っていたんだろうな。
ドキュメンタリー写真が渋い顔をしていなくちゃいけないってことはないと思う。笑顔が深みのある事実を伝えることだってあるはずだ。僕はそう信じて写真を撮っている。
インドのビジネスマンが漂わせている「大物感」はすごい。だいたいみんな恰幅が良くて(太っているとも言うが)、サングラスをかけ、口ひげを生やしている。インド映画のスターもこんな感じですね。
珍しくノーヘルで街を走っていると、婦人警官に止められて、「なぜヘルメットを被っていない?」と聞かれたので、「誰も被ってないでしょ」と答えると、「そりゃそうだ」と納得してくれた。いや納得しちゃいかんだろう、と思いつつも、まぁ良かった。
シルディという町で、巨大なサイババ像に出会った。インドで「サイババ」というと、アフロの人ではなく、100年前に亡くなった聖者「シルディのサイババ」を指す。シルディはインド屈指の人気巡礼地で、数多くのホテルやレストランが建ち並んでいる。
インドのチャイ屋に「サリーちゃんのパパ」がいた。マントは着てなかった。
お調子者の肉屋が「これを撮れ!」と売り物の生肉に齧りついた。日本人が同じ事をやってSNSにアップしたら、完全に炎上案件だろう。不衛生だと批判されるに違いない。でもインドではたぶん炎上しない。おふざけを真面目に批判する人は少ないのだ。
日本が炎上社会になったのは、すべての物事が円滑に進むことが当たり前になったから。だから出ている杭が目立つ。インドみたいにもともとデコボコで無茶苦茶な社会だと「出る杭」だらけで、あえてそれを打とうとする人はいない。どっちの社会が暮らしやすいかは、人にもよると思いますが。