ツイッターにアップした動画をまとめました。
僕が写真や動画を通じて伝えたいのは、とてもシンプルなこと。つまり「世界は広い」ってことだ。意味づけや価値判断をとりあえず脇に置いておいて、この世界の多様性をまるごと味わって欲しい。違和感はあるだろうし、今は理解はできないかもしれない。それでもいいから、まず飲み込んで欲しい。
「バズると必ずクソリプが飛んでくる」というのはツイッター界における数少ない真実なんだと身に染みて実感している。ミャンマーの精肉所での骨砕きにも「不潔です!」というリプが複数付いたし、ジャイナ教の全裸行列にも「暑い国だからできること。俺は認めない」という謎のリプが付いた。
自分の理解の範疇を超えたもの、価値観の枠組みを逸脱したものに対して、素直に「そんな世界もあるんだ」と受け入れることができない人は、いろんな理屈をこねくり回して、それを否定する傾向があるようだ。気持ちはわかるけど、もったいないと思う。世界の多様性に対して、目を閉じているんだから。
インドの道路を全裸(!)で歩く人がいた。服も下着も靴も身に着けず、手にクジャクの羽だけを持っている。彼らはジャイナ教の聖者で、24時間365日ずっと全裸で過ごすという。厳格なベジタリアンで、移動手段は徒歩のみ、お金を所有することもない。厳しい戒律を守り、信者たちの尊敬を集めている。 pic.twitter.com/wNWBUO8sPY
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) September 15, 2018
この動画を見て、ジャイナ教に興味を持った方は、ぜひこちらも読んでみてください。「全裸で暮らす」というエキセントリックさとは別の意味で驚かされるジャイナ教の本質を、聖者が語っています。
バングラデシュで出会った行商人の口調が、もろにラップだった。軽快なリズムに乗せて売り物(黒い腕輪)の効能を説明する。謎の黒い腕輪はひとつ10タカ(10円)。いったい何なのかよくわからないが、飛ぶように売れていた。 pic.twitter.com/5YWDZIsYTO
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) August 28, 2018
インドの移動遊園地にある「人力観覧車」は、男たちが足でこいで動かすアトラクションだ。命綱もネットもなし。万が一落ちたら、命の保証はないという命がけの仕事だが、男たちはなぜかとても陽気だった。まぁ「観覧車」と呼ぶには、あまりにも回転が速すぎるけど。 pic.twitter.com/Ku97CqKLlJ
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) August 30, 2018
インド南部オリッサ州の路上で、顔を真っ赤に塗った男がトランス状態で踊り狂っていた。予測不能な動きはパンクロックのライブパフォーマンスのようでもあり、死者の魂が乗り移っているようでもあった。インドの祭りは激しすぎる。 pic.twitter.com/ihtRCm6xn6
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) August 31, 2018
インドには「ヒジュラ」と呼ばれる女装集団がいる。男性の体に生まれながら女性としてのアイデンティティーを持つヒジュラたちは、性的マイノリティーとして差別されながら暮らしているが、同時に特別な力を持つ聖者とも見なされ、こうして宗教儀式で踊りを披露することもある。 pic.twitter.com/U78nShzV0c
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) September 14, 2018
エンストした自動車を移動させるために、インド人が使っていたのが「バイクで押す」という荒技。レッカー車がなくても大丈夫。これがインドの「生活の知恵」なのです。 pic.twitter.com/BKwEMZMdM3
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) September 13, 2018
ミャンマー第二の街マンダレーにある精肉所。おびただしい数の骨の中で、男が斧を使って牛の骨を砕いていた。取り出した骨髄と脂肪を大きな鍋で煮て、ソーセージや石鹸に加工するという。残酷でグロテスクな場面に見えるかもしれないが、これもまた「いのちを食べる」ということの本質なのだと思う。 pic.twitter.com/D3VycyDmAJ
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) August 29, 2018
牛を使った代掻きや、風の力を利用した脱穀など、インドで受け継がれてきた伝統農業は、今ではあまり見られなくなった。インドでも農業の機械化と省力化が進んでいるからだ。それが時代の流れだとはわかっているんだけど、こうしたユニークな光景が失われていくのは、やはりちょっと寂しい。 pic.twitter.com/bbbCg2AqHc
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) September 18, 2018
日本の相撲にもよく似た、インド伝統の格闘技「クシュティー」の道場を訪ねた。四角い砂場の上で行うレスリングだが、「ふんどし一枚で行うのが恥ずかしい」という若者が多くなり、入門者が減っているのが悩みなんだそうだ。 pic.twitter.com/fHUrvS7mwJ
— 三井昌志 (@MitsuiMasashi) September 16, 2018