映画のワンシーンを思わせるような渋くてカッコいい男たちが、たとえば染色工場のボイラー室や、街角のチャイ屋や、野菜の卸売市場にいる。それがインドという国だ。

 彼ら自身はイケメンであることをほとんど意識していないように見える。まったく無自覚ということではないだろうが、それを鼻にかけて自慢している様子はない。彼らはただ、日々の生活を淡々と生きている。自分が果たすべき役割を着実にやり遂げている。そういう生き様が、この表情に表れているのだと思う。

 

india18-49223インド西部グジャラート州の染色工場で、ボイラー係として働く若者。40度を超える室温の中、一日中、釜に石炭をくべていた。酷暑の中の過酷な労働だが、イケメンぶりを少しも崩すことなく働く姿が、最高にクールだった。

 

india18-69102インド北部ウッタルプラデシュ州でチャイを作っていた渋イケメン。街角で一杯5ルピーのチャイを作るのに、この鋭い目つきと整った顔立ちは必要ないだろうし、自分のイケメンぶりに気が付いてさえいないようだ。インドには、彼のような「無駄にカッコいい男」があちこちにいるのだった。

 

india18-63627インド北部パンジャブ州で出会った若者の渋イケメンぶりが圧倒的。「バーフバリかよ!」と心の中で叫んでしまった。年を尋ねると二十歳だという。マジか。二十歳にして、この男っぷり。すごいです。

 

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インド北西部ラジャスタン州で花飾りを作る職人が、やたらとイケメンだった。少女マンガに出てくる王子様のように赤い薔薇の似合う男前だが、とにかく保守的な土地柄なので、自由恋愛なんてせずに、親が決めた相手と結婚する可能性が高い。そういう「イケメンの無駄遣い」が、インドの魅力でもある。

 

india18-69795タンドリー窯でロティを焼く男がイケメンだった。インド北部の食堂にはこのようなタンドリー窯を備えた店が多くて、焼きたての香ばしいロティが格安で食べられる。窯の内側に貼りついたロティを鉄の棒で器用に取り出す所作は、実に手慣れていた。

 

india18-27149「乗っていかないか?」とオートリキシャに声を掛けられたら、即座に「ノー!」と断る習性が身についている僕でも、彼のようなイケメンが運転手だったら、ちょっと気持ちがぐらついてしまう。(でも観光地のオートリキシャは悪い奴が多いから、十分注意してくださいね。彼は違うけど)

 

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インドの街角を歩いていると、古い青春映画の一場面のようなシーンに出くわすことがよくある。ヘルメットも被らずにバイクに二人乗りする若者の笑顔がまぶしかった。自由って感じがした。

 

ba18-11094バングラデシュの街角でチャイを飲む男に出会った。イケメンが柱にもたれかかってカップを持っているだけで、ネスカフェのCM感が漂ってくるのはなぜだろう?

 

ba18-04102イケメン率の高さでは、バングラデシュもインドに負けていない。首都ダッカの路地裏で出会った男も、端整な顔立ちと強い目力が圧倒的だった。

 

ba18-03680バングラデシュの首都ダッカの倉庫街で働く若者がイケメンだった。セメントが入った重い袋を担ぐ仕事で鍛えられた肉体は引き締まっていた。

 

ba18-16216バングラデシュ西部の街ラジシャヒの市場で鶏肉を扱う若者が涼しげな顔のイケメンだった。イスラム教徒が大半を占めるバングラデシュでは、チキンはもっともよく食べられている肉なので、扱う店は多い。籠に入れた鶏をその場でさばいてお客に渡してくれる。

 

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バングラデシュの市場でココナッツを運んでいた男が渋いイケメンだった。無造作に頭に巻き付けた布と、伸ばしたヒゲが野性味を感じさせる。バングラデシュも無自覚なイケメンの多い国だ。