25.二人の絆 (ミャンマー)
東南アジアの家族はどこも子沢山だった。6人きょうだいや7人きょうだいは当たり前。だから、小さな弟や妹の面倒を見るのは、お姉ちゃんの役目になる。
まだ10歳にも満たないあどけない少女が、弟や妹を抱き上げた途端に母親の表情を見せる。そんな瞬間を僕は何度も目にした。
愛しいもの、守るべきものを見つめるときの温かい視線は、たとえ国や民族が違っていても同じだった。