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  たびそら > 旅行記 > インド編(2012)


 インドを彩る色の中でもっとも人目を引くのは、やはり女性の衣装だろう。
 特に南インドの女性は派手な色合いのサリーを好んで着るようだ。まるで熱帯に住む鳥のように色鮮やかな服を、ハレの日だけでなく、普段着としても着ているのである。

道路工事の現場で働く女たちのサリーもとても派手だった。

レンガ工場で働いている女たちも色とりどりのサリーを着ている。



ラジャスタン州に住むガラシア族の民族衣装はとても派手だ。









 この派手なサリーの色を作り出している職人技を、間近で見ることができた。タミルナドゥ州にあるセーラムという町の近郊に、木綿の糸をさまざまな色に染める工場が並んでいたのだ。



化学染料の発色はどぎついほど派手だ。インドは埃っぽいし、サリーは何度も洗ううちに色落ちしていくから、新品はできるだけ鮮やかな色が求められているようだ。

 染色もやはり手作業だった。化学染料がたっぷり入った桶の中に束ねた糸を浸し、しばらくおいてから糸を引き上げて、雑巾しぼりの要領で固くしぼっていく。職人たちの指や爪は毎日の仕事によって不気味な色に染まっていたが、これもこの道のプロの証なのだろう。

染め上げた糸を天日で乾かす男。これも見応えのある光景だ。


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