インド南部アンドラプラデシュ州の漁村で、漁を終えた漁師がふんどし一丁で網を運んでいた。「大漁だった?」と訊ねると、「さっぱりさ」と笑った。「でも明日は大漁さ」。その陽気な笑顔から「この海で生きていく」というささやかな自負を感じた。
連日40度越えの猛暑に襲われて、熱中症による死者も出ているインドですが、とりたてて異常気象というわけでもなく、「いつものように」暑いだけのようです。しかし45度を超えると、さすがのインド人も外で働かなくなりますが。
インドでも40度を超えるクソ暑い時期になると、チャイではなくて炭酸ジュースの方が売れるようになる。アイスボックスに入れた冷え冷えのジュースを売る街角のソーダ屋は、一服の清涼剤的存在なのです。
誰もが「いいね」って思える写真なんてない。大切なのは自分が「惚れた」「素敵だ」と思えるシーンを積み重ねていくことだと思う。
ヒゲの手入れはインド男の身だしなみ。たった5ルピー(10円)でシェービングと、ヒゲ切りをしてくれる。鏡を見ながら、「ここをもっと切ってくれ」と細かい注文を出すお客。ヒゲには強いこだわりがあるのだ。
おや、そこにいるのはショーンKさんではありませんか? あ、違うんですか。コメンテーターを辞めて、インドのココナッツ売りに転身したのかと思ってしまいました。
思わぬところで、思わぬイケメンに出会えるのがインドという国だ。ムスリム帽を被った渋い男前が、市場で果物を売っていた。ヒゲと伝統衣装が憎らしいほどきまっている。
インドのプロカメラマンから圧倒的に支持されているのはニコン。ニコン:キヤノンの比率は8:2ぐらいだ。キヤノンはインドで「高性能で高価」というブランディング戦略を取っているようだ。ニコンの入門機は安価なので町の写真屋がよく使っている。
まさに渋イケメン。白髪が似合うダンディーな男が、インドの街角に佇んでいた。
この4ヶ月、たくさんの渋イケメンに出会った。汗を流し、埃にまみれて働く男たち。ただそこにいるだけなのに、際立つ存在感。旅は終ってしまったけど、いつかまたこの国に戻ってくるだろう。彼らの笑顔に会うために。