5月25日に渋谷で行われた「帰国報告会」は大盛況でした。これをもって、今年のトークライブ全国ツアーはすべて終了しました。ご参加のみなさん、本当にありがとうございました。とても熱心に聞いていただいて、共に楽しい時間を過ごすことができました。
帰国報告会はもう10年以上続けている定例イベントですが、いつも準備には長い時間をかけています。ただの「旅の報告会」ではなく、聞いている人の心に直接メッセージを届けたい。そう思いながら準備に励んでいるのです。
トークイベントのいいところは、そうした準備の苦労がはっきりと見えるかたちで報われること。笑ったり、泣いたり(泣く人もときどきいらっしゃるのです)、頷いたり。お客さんが僕と一緒に旅をしている。そんな一体感を感じられることが、報告会の一番の魅力なのだと思います。
参加してくださった方からの感想も続々と届いています。
もっとも反響が大きかったのは、ミャンマーに住むロヒンギャについてでした。以前ブログにも書きましたが、当初はロヒンギャの人々を撮影するつもりはありませんでした。それが旅の途中に立ち寄ったゲストハウスで「ラカイン州にバイクで行ける」という情報を得たことで、予定が変わったのです。山を越えてミャウーの町に向かい、そこを拠点にしてロヒンギャが住む村々を訪ね歩くことができました。そして知られざるロヒンギャの現実を見ることになったのです。
移動の自由を奪われ、市民権も与えられていない「見捨てられた民・ロヒンギャ」が置かれた現実は、とても厳しいものです。しかし彼らはその現実に屈することなく、たくましく生きている。畑を耕し、種をまいている。その姿から、何かを感じてもらえれば、と思っています。
参加者の感想
海外の(それも情報量が極端に少ない地域)エネルギッシュな方々のお話しとても興味深く聴かせて頂きました。
またお話しもさることながら、写真が持つ「力強いメッセージ」にも改めて考えさせられる一日でした。
誰もが気付かない(気付けない)ところに、光を当てて真実を伝えていかれたいとお話しされていたのが、マイノリティにもクローズアップに発展されていると推測します。
写真は言葉が要らないくらい迫力を持つツールなんですね。
反対に、メッセージの欠片も感じられない私の写真に唖然してしまいますが、子供の成長の一瞬は、これからも記録し続けていこうと思います。
(大野さん)
とっても興味深く、お話も楽しくて有意義な2時間でした。
被写体の表情がみんな生き生きしていて瞳が綺麗だったのがとっても印象的でした。
あと、一枚の布を上手くお洒落に巻いているのがとっても素敵でした。彼ら彼女たちは、それほど意識していないかもしれませんが、それが尚更わざとらしくなくお洒落に感じました。お腹の前に丸く纏めるのが“今の(その時の)流行”なのかなと勝手に思ったりするのも楽しかったです。
現地のたくさんの人たちにカメラを向けられていたのにもとっても笑えましたが、それだけ彼らが三井さんに心を許していた証拠ですよね。危険を感じていたらあそこまで気を許した表情にはなりませんしね。
三井さんのお話を聞いてたくさんの写真を見ていたら、私もインドに行ってみたくなりました。
いつか訪れてみたいです。
(原田さん)
インドには数回私も訪れていますが、三井さんと感じてる事がおんなじなんだな~と話を聞きながら感じていました。
私は、インドが大嫌いで大好きです。笑…でもやっぱり大好きな国で愛おしくなります。
みんな、とてもシンプルに純粋にただただ、毎日与えられた仕事などを一生懸命にする姿、それを歌いながら踊りながらお茶目に怒られながらも淡々と楽しくやってる姿など。。。その真っ直ぐな所、複雑な事など何もない(私たち日本人にはないような…)、そんな姿が私も美しいな、と感じていたので、お話の中でその話を聞きながら、あー私とおんなじ事を感じてるんだ~と感じていました。笑
なんなんですかね~、あの魅力は…(^^;不思議です。でもとにかく、美しい、それは私も感じていた事でした。人だけではなく、あそこにある全ての自然界の者たちも本当に美しいですよね。^ ^
ミャンマー、バングラといつか行って見たい国だったのでそのお話も聞けてよかったです。特に、ロヒンギャの話は、とても興味深いものでした。私もいつか、三井さんの行った村に行って見たいと感じました。
内容の濃い話と写真を、どうもありがとうございました。
(坂元さん)
帰国報告会、楽しく聴かせていただきました。
もし自分が同じ場所を旅しても、三井様ほどの発見は得られないだろう、と感じました。
同時に、世界の人々を見ることで、三井様は人間の本質—どんな時に喜び、どんな時に怖れるのか—に薄々と気付かれているのだろう、とも感じました。
三井様のフィルターを通した世界の光景を見られる事を、これからも楽しみにしております。
(田中さん)
今回は、私も気になっていたロヒンギャのお話が聞けるとありどうしても参加したいと思っていました。
実際に訪れ触れ合ってきた三井さんのお話&写真は、とても心に訴え掛けられました。
ミャンマーに限った事ではありませんが、同じ人間に生まれ、同じ国の人間に迫害され難民キャンプ先でも劣悪な環境に生きる。。。うまく言えませんが、色んな負の感情が渦巻きました。
少数民族問題が解決する日を願いながらも、そんな気配を全く感じることが出来ず・・・。
それでも大好きな国の人達の安寧な未来を願っています。
インドは未踏の地ですが、ほんとにネタの宝庫ですね。イケメンもヘンなおじさん達のマイペースっぷりも、私にはとても羨ましいです。
そんな個性豊かな人達以上に印象に残っているのが「インドが僕を選んでくれた」という三井さんの言葉です。とてもステキだなと思いました。
(村上さん)
帰国報告会のロヒンギャの話は、ニュースでは追っているもののやはり写真つきで体験談でお話を聞くとリアルすぎていろんな意味でショッキングでした。貴重な写真とお話ありがとうございました。世界中の国境の問題ですが、日本で取り上げられなさすぎですね。。。
ジャーナリスティックな三井さんの好奇心と洞察力と取材力にいつも脱帽です。広角で切り取った写真達もマグナムフォト的でもあり、こちらも好きです。
(阪長さん)
どの写真も、またそれにまつわる三井さんのお話も興味深かったです。単に写真の解説だけでなく、彼等の置かれた状況なども伺うことができ、本当に期待以上の報告会でした。
特にロヒンギャの人々の状況を知ることができて、よかったです。
ミャンマーは仏教徒の国で、人々が温かく、居心地の良い国としか捉えていませんでしたが、あのような問題も抱えていることを初めて知りました。状況が少しでも改善し、ISなどに影響されることのないことを祈るのみです。
また次回もぜひ報告会に伺いたいと思っています。撮影旅行、危険なこともあると思いますが、くれぐれも気をつけて撮影を続けてください。
(池田さん)