インド人がこよなく愛しているのが揚げ物だ。小麦粉または豆粉の生地を油で揚げて、スパイシーに味付けした多様なスナックが町に溢れている。
 香ばしくてやみつきになる味だが、油のとりすぎには十分注意しよう。近年、インド人の肥満率は急上昇カーブを描いているのだから。

 

india19-79786インドのスナック菓子「ナムキーン」を作っている職人。ナムキーンはベサン粉(ひよこ豆の粉)の生地を穴の空いたフライパン状の型で押し出して、油で揚げて作る。香ばしい油の風味が後を引く、インド版「やめられない止まらない」スナックだが、カロリーも高いので食べ過ぎには要注意だ。

 

 

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インドのスナック菓子「ナムキーン」を売り歩く行商人。客から注文を受けると、豆粉を揚げたスナックにタマネギや激辛スパイスなどを混ぜて、スピーディーに提供する。「早い、安い、辛い」の三拍子が揃った軽食だ。タライを置く台も含めた商売道具すべてを持ち運んでいるのも、インドらしい光景。

 

india19-82062インドのバスターミナルでパパドを売る男。パパドは豆粉の生地を薄く伸ばして焼いた香ばしいおせんべいだが、これは油で揚げているので、さらにサクサクに仕上がっている。売り子の渋イケメンぶりも際立っていますね。

 

india1201-7048インド南部アンドラプラデシュ州の路上で、サモサを売る若者。サモサはジャガイモや豆などの具材をスパイスで味付けし、小麦粉の生地で三角形に包んでから油で揚げたもので、インドを代表するスナックだ。ひとつ5ルピー(8円)程度という安さも嬉しい。

 

india15-47667マンダ・サモサを揚げるムスリムの男。通常のサモサよりもひとまわり小さく、皮が薄いマンダ・サモサは、具材にスパイシーに味付けした水牛の肉を使うのが特徴。揚げ餃子みたいな感覚でとても美味しい。牛肉のタブーがあるヒンドゥー教徒は絶対に食べないので、インドでもムスリム街でのみ食べられるかなりマイナーなスナックだ。

 

india20-29515インドの朝食の一例。青トウガラシ一本に衣をたっぷりつけて揚げたもの。かなり辛いが美味しい。揚げ物が2個とポン菓子でたった10ルピー(15円)だった。

 

india20-106218インド北部ウッタルプラデシュ州で「パワン」という丸い揚げ物を作っている男。網目状のサクサク生地が香ばしいローカルスナックだ。

 

india18-35844パンの天ぷら(パオラ)は、揚げ物大国インドらしい一品。カレー風味の具材を挟んだサンドイッチに衣をつけて油で揚げるだけのシンプルな料理だが、できたてアツアツはすごく美味しい。作っているのが(渋くはない)イケメンなのも良いですね。

 

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india18-50235インドの定番スナック「パニプリ」は、小麦粉の生地をピンポン球状に揚げたプリの中に、ひよこ豆、ジャガイモ、タマネギなどを入れ、緑色の冷たい(!)スパイシージュースを入れて、パクッと一口で食べるという不思議なスナックだ。これが「美味い!」と思えたら、インド上級者、なのかもしれない。

 

india20-31539-2インド南部カルナータカ州で、伝統のポン菓子「ボルボラ」を作る職人たち。フライパンの熱で一気に膨らませたお米を、バッサバッサと豪快に空中に投げていく姿は圧巻。食べ物を作っているようには見えない。舞い散る雪のように、白いポン菓子が降ってくるのだった。