インド北部ラダック地方で出会う女性たちは働き者だった。
スル渓谷で出会ったムスリムの女性は山から運んできた大量の枝葉を担いで山道を歩いていた。葉は家畜のエサに、枝は炊事用の薪になるという。重い荷を担いで険しい山道を歩くのは大変な重労働だが、それを微塵も感じさせない明るい笑顔を向けてくれた。
ザンスカール地方で出会った女性が収穫した麦穂を背負って運んでいた。天日干しして乾燥させた後、脱穀して貯蔵する。秋の訪れを感じる光景だ。
スル渓谷に住む女性が麦の収穫を行う。スル渓谷の女たちはムスリムでありながら比較的写真が撮りやすかった。初対面の外国人に対してもにこやかに笑いかけてくれた。
ラダック地方で出会ったムスリムの少女。はにかんだ表情が素敵だった。ラダック西部のスル渓谷にはバルティと呼ばれるアーリア系の民族が住んでいる。住民の多くはシーア派のムスリムで、チベット語の方言であるバルティ語を話している。
ラダック地方で出会ったムスリムの女性。収穫した大麦を鍋で煎って「ヨス」と呼ばれる麦焦がしを作っていた。ヨスはそのまま食べても香ばしくて美味しいし、粉に挽いて保存食としても食べられている。
ムスリムの少女がまっすぐな瞳でこちらを見つめてくれた。髪の毛を隠すために巻いたスカーフがかわいらしかった。
小学校で学ぶ少女。ムスリムが住むスル渓谷にある小学校では、白いスカーフを頭に巻いた制服姿の女の子たちがバルティ語の読み書きを習っている。
インド北部スピティの女性が麦の収穫をしていた。標高3600m。富士山山頂とほぼ同じ高さで営まれる農業が、この土地の厳しい冬を乗り切るための貴重な食料を生み出している。
インド北部ラダック地方の農村で大麦を収穫する女性。黄金色に輝く麦穂が、谷を吹き抜ける風に揺れる。標高4000mの高地でも育つ大麦は、主食であるツァンパの原料になるラダックで最も重要な作物だ。
ラダック地方のヌブラ渓谷にはシーバックソーン(Sea buckthorn)という木の実を加工する工場があった。地元では「ツェテンルル」と呼ばれるオレンジ色の果実にはビタミンが豊富に含まれていて、ジュースやジャムなどに加工される他、種からとれる油脂から石鹸やシャンプーを作っている。
ラダックの美しさを語ります
間もなく行われる「秋の帰国報告会」では、ラダックの雄大な自然と人々の素朴な暮らしぶりをたっぷりと語ります。宇宙が間近に感じられるほどの空の青さ、不純物が一切ない透明な光、そして何よりこの地で生きる人々の力強さを伝えます。
東京では11月24日に、名古屋では11月30日に、大阪では12月1日に開催します。ぜひお越しください。