インドは色鮮やかな国だ。
日差しが強く、原色の派手なサリーを普段着として身につけていても、違和感はまったくない。そんな派手な働き者たちを追った。
市場で野菜を売る女。野菜も色鮮やかだが、おばさんが着ているサリーも実にカラフルだ。
仕事に打ち込む。自分に与えられた役割をまっとうする。そんな人たちの一連の所作の中に、光が宿ることがある。薄暗い部屋の中で、神々しいものが垣間見える。その瞬間を、僕は追い求めている。
オリッサ州の山岳地帯で、川底の砂を運ぶ女たち。運ばれた砂はコンクリートの原料になる。
様々なポスターを並べた露天商。ヒンドゥー教の神々の横には、イスラムの聖地メッカの写真が。節操のなさが何ともインド的でいいです。
ムスリムらしく白い服を着たリキシャ引き。
パンジャブ州は大型農業機械の製造と運用が盛んだ。この町工場ではコンバイン(収穫機)の外装にスプレーで色を塗っていた。
ラジャスタン州南部に住む牧民ラバリ族の女たち。村の中心にある貯水タンクと水汲み場は、女たちの情報交換の場所ともなっている。
カルナータカ州北部では綿花栽培が盛んだ。収穫した綿花をトラックに積み上げ、工場に運ぶ。
オリッサ州の山岳地帯を流れる川で、川底の砂を運び出す女。水を含んで重い砂を二人がかりで頭の上に載せ、坂道を登っていく。インドの女性は実にたくましい。