麗江の町は細い路地が複雑に入り組んでいて、ぶらぶらと「町迷い」するにはうってつけだった。
1000万もの人々がひしめき合う大都市・成都も、わずか数十人が住むだけの天空の村も、同じ四川省の一部だ。
空は見たこともないような青さだった。汚れというものを知らない、純粋な青が頭上に広がっていた。
パンダの檻は意外なほど注目度が低かった。きっと中国人はパンダなんて見慣れているのだろう。
死が新たな生への再生を意味する輪廻転生の視点から見れば、火葬よりも鳥葬の方がより自然な葬送なのかもしれない。
マニ車をまわしながら、寺院の周囲を回り続けることによって、巡礼者は輪廻転生を疑似体験しているのではないか。