2000年12月。僕にとって初めての海外旅行が、10ヶ月に及ぶ長旅になるなんて、想像もしていなかった。そしてこの旅をきっかけに、僕は写真家への道を歩き始めることになる。ほんと、人生って何が起きるかわからない。
自分の目で確かめたい——それだけを求めて、26歳の僕は見知らぬ街を歩いた。そこにあるものにじかに触れ、空気を吸い込み、笑顔を交わし、素晴らしい光景を写真に収めた。
アジアには醜いものと美しいものが同居していた。何が起こるかわからない混沌とした世界。僕はそんなアジアの虜になっていった・・・。