タンガイルの売春婦
「ボスボス!女を買わないか?今なら安くしておくぜ」片腕の男はそんなことを言った。
まるで「お小遣いちょうだい」と手の平を差し出すように、ゾウは鼻の先を主人の顔の前に差し出した。
急激に変化する街・ダッカにあって、人々の親切さとフレンドリーさは少しも変わらなかった。
世界最悪だったダッカの大気汚染が短期間で改善した理由は、ベイビータクシーの排ガス規制だった。
4畳ほどの広さの部屋に、両親と6人のきょうだいが一緒に暮らしている。寝ているときはほとんど身動きが取れない。
カレン族の村人の八割が敬虔なキリスト教徒。賛美歌を歌う日曜礼拝を覗いた。
カレン族の男たちは森で鳥や猿や鹿などを狩って食べるのだが、その日の夕食に出てきたのはトカゲ肉だった。
イイモンは伸び盛りの若葉を思わせるみずみずしい少女だ。飾り立てる必要のない自然な輝きを持っていた。
イイモンは伸び盛りの若葉を思わせるみずみずしい少女だ。飾り立てる必要のない自然な輝きを持っていた。
少女は分数の足し算の授業を窓越しに覗き込んでいた。壁にもたれかかったままの姿勢で、じっと黒板を見つめていた。